森田陽一・著、 saitom ・イラスト、GA文庫。
4月21日(土)読了。

幼馴染みの双子と共に過去の罪を隠して生きる菱川迷悟。
彼の通う学校で、惨劇が起きる。
生徒会室の四人が何者かに殺害されたのだ。
しかも、その四人は天井から吊されていて……
ただの偶然か、何らかの意図があるのか?
分からないままに、関わり合いにならないように過ごそうとするのだが……

色々と細かいツッコミどころはあるものの、それをどうにか覆い隠して薄氷の上の『普通』の生活を行う高校生達の物語。
あれからどう繋げるかと思ったら、また、歪んだ理屈のキャラが登場してきましたねぇ。でも、こういうのは嫌いじゃない。
全体的に突っこまれそうなところを埋め合わせて舞台を整えた印象の2巻でしたが、受賞作の常として、ここからが始まりなんでしょうな。また、一方では胡桃沢が掘り下げられていて、なんだか彼女が主役にも思える御華詩。まぁ、確かに彼女の視点が無いと他の登場人物達の理念を客観視する人間が居なくて読者に丸投げされるんで、ここで目立つのは当然かもですな。
一体どこへ向かうのか見えないシリーズではありますが、当面は追いかけたいと思います。

てなところで次は『うちの居候が世界を掌握している!』です。

双子と幼なじみの四人殺し 2 (GA文庫)

森田 陽一
出版社:SBクリエイティブ
発売日: 2012-03-14