真崎まさむね・著、さより・イラスト、MF文庫J。
1月4日(金)読了。
第8回MF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞受賞作。

清水ショウは重度のシスコンだった。
でも、年子で同学年の妹の聖はそんなショウとは距離を置こうとしている。
そんな微妙にすれ違いながらも送る高校生活のある日。
ショウがうっかりジュースをこぼしてしまったところを聖に見られたことが大きな転機となる。
突然、聖の方から積極的に兄を誘い、聖が所属する第二華道部へと連れていかれる。
そうして、ショウはしらされることとなる。
その第二華道部の『華道』が何を意味するのかを……

なるほど。確かに、インパクトはある設定ですな。しかも偶然かそういうトレンドなのか同種の作品を散見するようにも思います。いやまぁ、昔からあるジャンルですが、そこだけ取るとアグレッシブ。でも、料理の仕方はやっぱりライトノベルの範疇、と言ったところでしょうか。
とはいえ、その要素を動機として利用しながら、物語としては非常にオーソドックスな物語。主人公がヒロイン達との関係を深め、信頼を重ねつつ最後の事件へとつながりそれを解決する。そこだけを観れば、問題作だのなんだのというよりは、王道と行ってもよいかもしれません。なんというか、こういう飛び道具を備えながらもその道具をしっかり絡めた上で話はきっちりまとめる、ってのが一つのポイントなのかもしれませんな。そんな風に思う今日この頃。
てなところで次はガラリと雰囲気変わって『 Fate/Apocrypha 1』です。

失敗禁止! 彼女のヒミツはもらさない! (MF文庫J)

真崎まさむね
出版社:メディアファクトリー
発売日: 2012-10-24