伊達康・著、えれっと・イラスト、MF文庫J。
1月12日(土)読了。
第8回MF文庫Jライトノベル新人賞佳作受賞作。

紺野孝巳は中学時代の野球部の仲間、小田切が枕元に立つ霊障に悩まされていた。
同じ高校の『お祓い研究会』なる部活にに所属する霊感少女、有働瑠璃の噂を聞く。
藁にもすがる思いで『おはらゐけんきゅうかい』と張り紙された部室を訪れた彼を待っていたのは、しかし、お笑いのビデオをダラダラとみる小柄な少女。
話をしてみても、どうにも要領を得ない。
というか、ボケている。
思わず、ツッコみを入れる孝巳。
そして、気付く。
そこが、『お祓い研究会』ではなく『お笑い研究会』であることに。
かくして、ボケる霊感少女との日々が始まるのだが……

ふむ、中々興味深い御華詩ですな。お笑いと霊感とを上手く融合させて野球のテイストをプラスして今風の味付けになってますが、筋立ては登場人物を10ぐらい若返らせた明治の日本文学のようなドロドロ感漂う内容とか。とはいえ、瑠璃のキャラがいい具合に嵌まって、全てを彼女を巡る物語に綺麗に集約させる内容で楽しめました。というか、単純に瑠璃のキャラというか口調が好みだっただけかもしれませんが。
ともあれ、ようやく舞台が整ったって感じでもあるので次に期待であります。

てなところで次は『この中に1人、妹がいる!9』です。

瑠璃色にボケた日常 (MF文庫J)

伊達康
出版社:メディアファクトリー
発売日: 2012-10-24