遊歩新夢・著、DSマイル・イラスト、オーバーラップ文庫。
8月31日(日)読了。
様々な巡り合わせで、世界を目の当たりにした雛鳥達。
国際アンサンブルコンペティションへ向けてのモチベーションは最高だった。
英司の指導にも力が入り、彼女達の成長を楽しんでいた。
だが、世界へ向かうための最大の壁は日本の音楽界にある。
余りにも理不尽な事態が英司に降りかかり……
世界への扉を開かんとする少女達の物語、第一部・完。
なんというか、英司に降りかかったような陰湿な事態があり得るのが、まぁ、日本の音楽界というか、もっと広く専門教育の世界の体質なのかもしれませんねぇ。何をやったではなく、誰がやったが問題になるというか。誰のお墨付きがあるかとか、そういうのが大切になってしまうという。
で、細かい経緯はネタバレになるので控えつつ、今回は香苗先生も活躍しててよいですな。声楽とピアノはイメージしやすいのです。また、亜衣もメインに食い込んで来て活躍していて、それもよい。こういうキャラ付けの眼鏡っ娘は意外と少ないので貴重なのです。
今回、ジャンプ漫画的な〆になっているので今後が続くかは未知数でありますが、畑違いながら、合唱を通して長年音楽の世界の片隅に生きてきた人間としては、色々と共感できる部分の多い作品でありました。
てなところで、次は『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる8』です。