望公太・著、夕薙・イラスト、GA文庫。
1月30日(火)読了。
魑魅魍魎の跋扈する全日本高校選手権を制した相馬王助。
優勝からひと月ほどが過ぎたある日、彼は突如見知らぬ世界へと放り出される。
リアルな魔物が跋扈する世界だったが、全国に比べれば温い。
彼は、立ちふさがる脅威をテニスで排除していく……
異能バトルとスポ根インフレの親和性を異世界という舞台で存分に発揮させた御華詩。別に特定の作品に寄るのではなく、これまでに積み重ねられてきた遍く『少年漫画のスポーツモノ』という概念へのオマージュとして、とてもよくできた物語でありますな。だからこそ、荒唐無稽な設定を納得させるだけの勢いがありました。
そういった世界観を丁寧に読者に浸透させ、派手な展開をさせつつスタートラインに立ったという趣の物語。心から続きが読みたいと思う、とても面白い小説でありました。
てなところで次は、『中二病でも恋がしたい!3』です。