茜屋まつり・著、蒲焼鰻・イラスト、電撃文庫。
2月17日(日)読了。
第19回電撃小説大賞大賞受賞作。

意志を持つ魔法の銃、サラマンデル45マグナム。
『荒々しき稲妻《ライトニング・ワイルド》』の相棒として死闘を繰り広げた末に、何も救えずに文字通り歴史の闇に埋もれてしまう。
60年の時を経て、彼はようやく掘り起こされた。
それは、かつての相棒とは大違いのアホな小娘。
だが、何かおかしい。
その小娘の名はアリス。
それは、『荒々しき稲妻《ライトニング・ワイルド》』の名であり……

西部劇の世界観に銃に関わる魔法とループものの要素を加えて構築された御華詩。特段新しいものがある訳でもなく、既存の要素を組み合わせて構築された良質なエンタメ作品でありますな。故に、大賞、なのでありましょう。

また、読んでいて懐かしいと感じるのは至極当然なのでありましょう。まぁ、主人公がアホな女の子だったりするのは時代で穿いてない幼女が出てたりするのは作者の趣味なのでしょうが、それでも、物語の構造としては映画的で非常に基本に忠実なエンタメだったように感じました。まぁ、個人的必須成分に欠けていたことだけは如何ともし難いのですが、リロードされたのは作中だけでなく、リアルにおける状況もそうなのかもしれない、とか思ったりもする、そんな御華詩でありました。

何はともあれ、大賞受賞おめでとうございました!

てなところで、次は『あやかしマニアックス!5』です。

アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム (電撃文庫)

茜屋まつり
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
発売日: 2013-02-09