澤村伊智・著、角川ホラー文庫。
2月5日(金)読了。

結婚式の日も、野崎と真琴は仕事だった。
ささやかな人前式。
だがそこに、予想していなかった客人がやって来る。
比嘉琴子。真琴の姉にして、優れた力を持つ霊能力者。
なのだが、妹との関係は不器用なようで……

今回も短編集。何かが見えてしまう『鏡』。神隠しを巡る物語である『鬼のうみたりければ』。病院に現れる怪談の『赤い学生服の女子』。そして、表題作の『ぜんしゅの跫』。
どれもいい塩梅のホラーですな。特に表題作は、琴子のポンコツぶりがとても楽しい。なんか、あれ。麻耶雄嵩のメルカトル鮎のシリーズをちょっと思い出したり。
琴子は冷徹なようでいて人間味溢れててとてもいいですねぇ。今回で少し真琴との関係がよくなった……のか悪くなったのかは微妙ですが、次はどんな怪異に巡り会うのか楽しみです。

てなところで次は『裏世界ピクニック』に合流します。