日日日・著、三月まうす・イラスト、MF文庫J。
12月28日(木)東京へと向かう新幹線内にて読了。
日日日氏初の完結作品でしたがいい終わりを描けていたと思います。
本当に、日日日って作家はどうしようもないぐらい人間が好きで好きでたまらないんでしょうね。どんなに醜くとも卑しくとも汚らわしくとも。それでも、好きでいたいと思う程度には。そんな気持ちが伝わってきました。
正直、賛否両論ありそうな物語の行き先ではありましたが、私としては美事な終着点だったと思います。まぁ、これだけの下準備があったればこそ成り立つモノでしょうが。

ここでは出来る限りネタバレは避けているんで詳しくは書きませんが、メインの鈴音、愚龍、グリコではなく、その周囲のキャラたちの行動にこそテーマはより強く描かれていたと思います。いや、電車で読んでて何度も泣きそうになるぐらい、後半の誰もの台詞に心に響くものがありました。僕らはみんな生きている生きているから死んでない。死んでないんだから生きろ。中でも竜ゑと御貴のやりとりがなんともいえません。

何はともあれ、よい御華詩を読めて気持ちよく東京へ参じることが出来てなによりなのです。

それでは、次は『イチゴ色禁区2~秋の神具の奪いかた~』です。