永島裕士・著、紅緒・イラスト、電撃文庫。
11月14日(金)読了。

北条慶介は、委員長や生徒会長と何かと厄介ごとを引き受けてしまう性分だった。
転校を機に、そんな自分を変えようと決意する。
だが、そうそう上手くは行かない。
転校早々隣の席になった春日野鮎美との出会いを切っ掛けに模型部の危機を救うために動き出すハメになって……

『模型』といってもプラモデルのようなものではなくちゃんと動くレプリカを創ってしまう『模型部』が舞台。荒唐無稽ながら、今よりもちょっとばかり科学技術が進んでてヒューマノイドが実用化されてたりする世界観で帳尻は合わせてますな。全体的にロジカルで、若干ご都合主義的な感じもしますが、最後までこの世界観を上手く利用した御華詩でありました。

で、ストーリーは生徒会の一存で潰されそうな部活を護るため、限られた夏休みという時間の中で奮闘する、という非常に分かり易い青春絵巻。理屈っぽい慶介と生徒会長浅野の駆け引きが楽しいですねぇ。浅野みたいなキャラ、結構好きです。

あと、どうにも読んでいて『 Robotics;Notes 』の影が頭を過ぎったり。まぁ、根本の要素と、ヒロインのキャラ的に近いものがありましたから致し方ないでしょう。寧ろ好きな要素なので嬉しいのです。物語は全然違いますしね。

比較的近場のドイツ料理屋が閉まったのは残念ですが、次回作を楽しみにしたいと思います。

てなところで次は『チート剣士の海中ダンジョン攻略記~水着娘とハーレム巨船~』です。

フルスケール・サマー (電撃文庫)

永島裕士
出版社:アスキー・メディアワークス
発売日: 2013-08-10