白粉花……じゃなかったアサウラ・著、赤井てら・イラスト、オーバーラップ文庫。
11月4日(火)読了。

何の取り柄もなく家族にも見放された木村ユースケは、カウンセラーに勧められて『恋愛生活保護』を受ける。
自分と相性の合う女の子がやってくる、とウキウキしていたのだが、届いたのは磨き上げられたマッチョ。もう、アニキと呼ぶしかないようなマッチョ。
だが、実は鳳凰寺ユリという女の子もユースケの恋愛生活保護の相手として派遣されていたのだ。
こうしてアニキとユリに囲まれた日々の中、ユリと結ばれるのか、それともガチムチに目覚めてアッー! な日々に耽溺するのか? ユースケの運命はいかに?

うん、まさか、これ、現実に読める日がくるなんて思ってもなかった…… 『ベン・トー』で語られた話が元になって、こうして一冊の本としてケツ実じゃなかった結実してしまったのが素晴らしい。「ある日、少年の元に恋愛生活保護としてマッチョでガチムチなアニキが届く」というボーイ・ミーツ・マッチョなとっかかりから、一人の少年の成長譚となり、読み終えると筋トレがしたくなる、そんな御華詩。泣けて笑えるエンタメ。筋肉は裏切らない。

続きが出るかは不明ですが、アニキ達の今後を是非とも読みたいですねぇ。

てなところで次は『フルスケール・サマー』です。

生ポアニキ (オーバーラップ文庫)

アサウラ
出版社:オーバーラップ
発売日: 2014-10-23