高木幸一・著、YuzuKi・イラスト、GA文庫。 6月23日(水)読了。

天涯孤独になり遠い親戚筋の家で暮らすことになった真。
かつては周りに合わせるばかりで自分を失っていた泥人形だったが、今は、自分に想いを寄せてくれた少女のおかげで、人になりつつあった。
彼は、誰かを好きになることを前向きに考える。
だが、生真面目で不器用な彼には、それは、そう簡単なことではなく……

同居系ラブコメの第二弾で完結編。急ぎ足ではありましたが、まぁ、妥当なラストというか。こういうパターン、新しいようで懐かしいですね。
真の不器用さの行き着いた先、か。正直、意外性のラストにいくかと思ってたというか、このまま続けばそっちの方が可能性はあったんじゃないかとかも思ったりしたんですが、順当な落とし所ではありますな。
作者のデビュー作の第三回GA文庫大賞後期期待賞受賞作『俺はまだ恋に落ちていない』から愚直な人間模様を描いていた流れを感じて、悔しくも心地良くもあり。『放課後四重奏』も当時のライトノベルレーベルでは珍しいタイプでしたね。
そういったものを感じられて、よい作品でありました。

てなところで次は『TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す3~ヘンダーソン氏の福音を~”』です。