城平京・著、片瀬茶柴・イラスト、講談社タイガ。 2月12日(土)読了。

ある日、突然警察から連絡を受けた九郎。
その内容は、とある転落死事件に六花が関わっていたことでの身元照会だった。
行方不明の立花とこんな形で繋がるのはいかなることか?
それも、事件は琴子がちょうど取り組んでいる案件にも深く関わっている。
何か裏があるに違いない。
琴子はそう半ば確信しながらも、九郎と共に六花の元へと赴き……

いやぁ、まさかこんな形で六花と再会するとはねぇ。という導入ですが、辿り着いた先には更に単純だからこそ大変なこともあったり。
いつも通りに、秩序を守るために最善を尽くす琴子の危うさというか、そういう引っかかりを一気に前に出してきた感じですな。
こういうある意味秩序を守るという目的を果たすための『装置』のような在り方から、同作者の『名探偵に薔薇を』の瀬川みゆきを連想してしまいますな。琴子の方が、より一層装置染みているというか。
事件を通して色々と琴子の在り方を考えさせられつつ、一つのターニングポイントとなる長編でありました 続きが楽しみでありますな。

てなところで次は『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる18』です。