小松重男、 光文社時代小説文庫。
7月6日(金)読了。

忠義の士である長岡藩士小林寛之進。
思わずの主君への言葉が逆鱗に触れ、彼は「猫の蚤とりになって無様に暮らせ!」と命じられる。
殿の命令は絶対。
「猫の蚤とり」が何か分からぬまま、市井に出た寛之進はなんとか命じられた職に就くことができた。
表向きは毛皮を用いた猫の蚤とり、しかし、その実態は淫売夫で……

表題作を含む六本の短編集。当時の風俗を描きつつ、良きも悪きも『人情』を描いた御華詩ですねぇ。エンタメと言うよりは滑稽噺。
映画を観て気になったので原作もという感じで手に取りましたが、読んでみると映画は元々独立した短編をまぜ合わせた脚本になっていたのですな。そのお陰で大分エンタメよりになっていたので、いいアレンジですねぇ。こういうのもあるんですな。

てなところで次はアニメ開始した原作『七星のスバル0』です。

蚤とり侍 (光文社時代小説文庫)

小松 重男
出版社:光文社
発売日: 2017-10-11