田中芳樹・著、加藤直之・イラスト、徳間書店。
11月24日(土)読了。
イゼルローンを除く銀河の覇権を握ったラインハルト。
だが、敵を失った彼の覇気には陰りが見えた。
弱る心で大切な存在に気づき、新たな一歩を踏み出そうとした矢先。
旧同盟領の総督となったロイエンタールの不穏な噂が流布し始め……
前巻で大きく歴史が動いたことで、ある意味取り残されたラインハルトの危うさが露見してきた感じですねぇ。
ただその発露で急にラブコメが始まったような気がして戸惑ったりもしつつ、人間味があってよいですな。
ロイエンタールについては、初期から仄めかされていたことが遂に、ではありますが、経緯が……
こういう立場や矜持に縛られることで陰謀に振り回される理不尽みたいなのが、この作品の一つの持ち味なんでしょうが。
てなところで、次はまだ手元にないので『最果ての魔法使い』読みます。