高木幸一・著、YuzuKi・イラスト、GA文庫。 7月8日(水)読了。

黒川《くろかわ》真《しん》は、両親を失い育ててくれた祖父も他界し天涯孤独となった。 親戚にたらい回しにされる中、偶然であった一人の美女。 実は、血縁関係があり、彼女たちと暮らすこととなる。 だが、一つ気掛かりが。 そこには、かつて自分がフった少女も家族として存在していたのだ。

タイトルがこういうのになってしまうのは今の時代ですが、内容的には美人姉妹と同居することになりつつ、コンプレックスで色々拗らせた少年の成長譚、ですかねぇ。
特に異能があるわけでもなく、人間の枠の天才とコンプレックスを抱く凡才と、更にコンプレックスを抱く人間未満を自認する人々の物語、とも言えますかな。
ラブコメのテンプレ的要素もありますが、特に飾り気もなく、素直に描かれる少年少女達の物語は心地良いですな。
『俺はまだ恋に落ちていない』『放課後四重奏《カルテット》』に連なる味わいで、続きも楽しみにしたいと思います。
……まぁ、第三回GA文庫大賞後期受賞作の『俺はまだ恋に落ちていない』は、色々と思うところのある印象的な作品でもありましたしね。

てなところで次は『RAIL WARS!18 ~日本國有鉄道公安隊~』です。