雨宮諒・著、ポコ・イラスト、電撃文庫。
12月17日(水)読了。

川嶋慶介は騙されやすかった。
その日も、唆されて3年間不登校を続ける謎のクラスメートが住むという屋敷を訪れていた。
何でも、彼女は理事長の孫で学校になど来なくても家庭教師が降り、恵まれた環境で我が儘し放題らしい。
そんなブルジョワは境遇に羨望と怒りを感じながら、屏を乗り越えて屋敷に忍び込んだのだが……

優しい嘘に彩られた『嘘とオーロラ』、少し変わった老人と少年少女の友情を描いた『輝けるもの』、愛する者の為に戦場を訪れた兵士の顛末を描いた『 Rainy Day 』の3編で校正される、死者から届けられる最後の奇跡『シゴフミ』を巡る物語集。

3編ともそれぞれ毛色が違う物語ですが、『死』という究極の終わりに続きを与える可能性を秘めた『シゴフミ』という道具立てを色んな形で効果的に用いた、哀しくも優しい御華詩達でした。月並みながらええ御華詩ですねぇ。

とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS』です。

シゴフミ―Stories of Last Letter〈3〉 (電撃文庫)

雨宮 諒
出版社:メディアワークス
発売日: 2007-11