上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
1月13日(土)、読了。
今までの事件の発端となった組織の本当の意味が明かされる御華詩。
『生きるという事』『愛するという事』。
この二つが今回のテーマということですが、なるほど、その通りですな。このシリーズは、毎回その辺りが上手く描かれていると思います。
今回の真相を読んで、大学時代にニーチェの集中講義課題で書いたレポートの内容を思い出しました。何しろ、真相そのまんまの内容を書いていたので(;^^) 詳しく書くとネタバレますが、哲学を学んでいた人間なので驚きよりも納得が大きかったです。この手のテーマは常にあるものですからねぇ。そういった予備知識無しであれば、この真相にある程度のサプライズがあるのか、逆にたいした感慨もなくありふれた考えと思うか、意味不明と思うか、その辺の感性で楽しめるかどうかが変わってくると思います。でも、だからこそ、面白いんでしょうね。何しろ、その感性の違いこそが、この作品の一つのテーマですから。

1巻から続いている一連の事件の解決なので敢えて抽象的に書いてますが、楽しめたのは間違いないです。

こんなところで、次は持ち運べないハードカバーと文庫を同時進行です。ハードカバーは『連射王』。文庫は『アンダカの怪造学Ⅲ デンジャラス・アイ』です。並行読みになるので時間が掛かるかもしれません(;^^)