日日日・著、 toi8 ・イラスト、メガミ文庫。
7月4日(土)読了。

体の一部が腐敗し別の細胞へと変化する奇病。
癌の様に人体を侵すその細胞は異質なモノへと変化しながら増殖を続け、元の体を置き換えていく。
当然、脳や内臓などが置き換わるとその機能が維持できずに死に至る。
何故か少女ばかりが罹患するその奇病についての研究を生業とする研究所では興味本位に冒涜的な所業が為されていて……

うん、久々のこの哲学的というか文学的というか、そう言ったテイストの日日日作品は嬉しいですねぇ。『ギロチンマシン中村奈々子』とも通じるテーマですが、人間とは似て非なる非人間を描きながら結局人間を描く、そんな御華詩。ペダンティズムに溢れたノリはミステリ慣れしてる人間には馴染みですがライトノベル読者にどう受け止められるのかは気になるところながら、積み重ね積み重ねられた行動の行き着く先には驚かされました。いや、やっぱ、こういう路線の日日日作品の方が好きですねぇ、私。

とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ メモリーズ・ホワイト』です。

ビスケット・フランケンシュタイン (メガミ文庫)

日日日
出版社:学習研究社
発売日: 2009-05