筒井康隆・著、いとうのいぢ・イラスト、星海社 FICTIONS 。
9月29日(土)読了。

ビアンカ北町は自らの美しさを自認する少女。
そんな彼女が今最も興味があるのは生殖の研究だった。
だけど、ウニの生殖実験だけでは物足りない。
人間の受精を観てみたい。
そこで、ふと思い付く。
彼女に心酔する下級生、塩崎なら精子を提供してくれるのでは?
かくして、ビアンカの実験はどんどんエスカレートしていき……

古くて新しいライトノベルなんだかなんだか分からない御華詩。それを、自覚的にやってるところが流石は大御所なのでありましょう。太田が悪い。
ライトノベル的な雰囲気を持たせつつも、やってることはSF短編といった様相で生命に対して色々冒涜的だったりしますが、その辺はもう割り切ってたりで清々しい。風刺も効いていたり、メタラノベとしてのテイストもいい塩梅でした。ただ、人は選ぶ作品かもしれませんな。太田が悪い。あと、あとがきが皮肉が効いていて非常に楽しい。太田が悪い。

とまぁ、そんなところで次というか引き続き『優等生以上、フリョー未満の俺ら。4』です。

ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)

筒井 康隆
出版社:講談社
発売日: 2012-08-17