オースン・スコット・カード・著、野口幸夫・訳、ハヤカワ文庫。
1月13日(月)読了。
エンダーは選ばれた。
バトルスクールで、その名の通り、『終わらせる者』として。
十にも満たぬうちから課せられる試練の数々。
コンピューター・ゲームを通して鍛えられ、望まずとも司令官としての才能を開花させていくエンダーだったが……
幼い子供が地球の運命を賭けた戦いに……という定番とも言える構図の物語。とは言え、そこにあるのは風刺とも言える社会の縮図であったりもします。
かなり残酷な仕打ちを受けるエンダーではありますが、その意味は集約され、そして迎える結末。エンダーという幼かった少年が成長して望まぬ戦に駆り出されて、どうなるか? そういった御華詩でありました。
しかし、これ、インターネットが普及するより前、約30年前の作品なのに、作中のコンピューターネットワークの在り方が現在のインターネットとほぼ同等で違和感無く通用してしまうのが、SF作家の想像力ですよねぇ。
てなところで次は『アリス・リローデッド2~ヘヴィ・ウェイト~』です。