三田誠・著、坂本みねぢ・イラスト、TYPE-MOON BOOKS。
4月18日(土)読了。

ロード・エルメロイII世。
魔術教会の総本山の『時計塔』で君主《ロード》の名を関する彼は、純粋な魔術師としての腕前で観れば二流もいいところだった。
だが、かつての聖杯戦争を生き延びた彼は、確かに成長していた。
その能力を見込まれたかはともかく。
彼は、弟子のグレイトともに剥離城アドラの遺産相続の場に居合わせることとなった。
魔術師の本拠地。
神秘の関わる事件に、彼は挑むこととなり……

なるほど、彼がこうなるのか……色々と感慨深い作品ですね。折に触れて根っこが変わってないのが見えたりもしつつ、確かにひと味違う成長がみられます。彼自身の視点ではなく、弟子の視点で客観的に語られるのが、またよいですねぇ。
物語としては『事件簿』が暗示するように広義のミステリ。まぁ、広義の、というのがミソですね。館モノのパロディのような構図。魔術がある以上、そもそもが成立しないトリックを逆手に取ったようなミステリは中々に興味深い。

とまぁ、ミステリと言うことで抽象化してふわっとした内容になっておりまする。

てなところで次は『 Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ 3』です。