日日日・著、新風舎文庫。
11月9日(木)、読了。
これは、非常に心に染みる作品でした。いや、本当にいろんなことを忘れてしまってますね。
タイトルにあるとおり、永遠の子供の象徴であるピーターパンのエンドロールが主題。
虚構と現実。
その稜線が曖昧となってしまった少女の視点で描かれる、本当に些細なことに気づくまでの物語。
その課程が、本当に素朴でよいのです。
作者自身の言にもある通り、彼の他の作品に比べれば相当に地味な御華詩ですが、だからこそ持ち味がよく出ています。
その上、何でしょう、作者自身に引っかけている部分もあるからか妙に説得力のある内容でした。だからって私小説ではあり得ないのですが。悲しくも暖かいモノも残る、そんな素敵な物語でした。

ほとんどのシリーズに触れてますが、日日日の真価は新風舎の一連の作品にこそあると感じてる今日この頃です。

さて、次はもう完膚無きまで雰囲気を変えて『かのこん5~アイをとりもどせ』です。本気でえらいギャップです(;^^)