鳥羽徹・著、H2SO4・イラスト、GA文庫。
10月11日(火)読了。

砂拠《すなより》市は超能力~PSYを持つ人間が集う街。
そこでは、PSYゲームと呼ばれる、超能力を駆使しての様々なゲームで物事を決定する習慣があった。
そんな街に育った少年、天地征司は『音』に関するPSYの持ち主。
その聴覚は、人の心音を詳細に聞き取ることが出き、いつしか心音こそが人間の最大の魅力と感じるようになっていた。
だが、彼はかつてはその能力を忌避していた。それを乗り越える切っ掛けとなったのは、太陽のような心音を持つ少女。
ある日、彼のクラスにやってきた転校生が、その少女のようなのだが、何やら様子がおかしくて……

PSYを用いたゲームの駆け引きがメインとなる、能力バトル(?)でいいんでしょうか? 取りあえず、会話のノリに『オルキヌス』の空気を感じられてそれだけでも嬉しい作品であります。なんというか、あっちは『交渉』というバトルでしたが、今回はトランプなどの何かしらのルールに乗っ取った既存のゲームを如何にPSYという特殊能力を用いた駆け引きで勝ち抜くか、という変則的なバトルものであります。
そこに、幼い頃に道を示してくれた少女との再会、その彼女の考え方の変化、そういったものが絡まって中々心地よいラブコメでもありますな。まぁ、葛篭さんがちょっと可哀想ですが(;^^) 来月続きも出るようなので素直に楽しみです。

てなところで次は『踊る星降るレネシクル2』です。

ボーイ・ミーツ・ハート! -彼女のフラグは難攻不落!?- (GA文庫)

鳥羽 徹
出版社:SBクリエイティブ
発売日: 2011-06-14