桜庭一樹・著、文春文庫。
11月6日(火)読了。
山で猟師をしていた少女、浜路は兄・道節のいる江戸へとやってきた。
それは、兄の誘いであり、江戸を騒がす犬人間・伏を狩るパートナーとしてという思惑もあった。
かくして、浜路は兄と共に伏を狩る。
その先に待つ、伏の真実を知ることもなく……
映画を観た流れで原作にも手を伸ばしてみたのですが、ふむ、映画はこの物語をモチーフとしただけで異なる物語、なのでありますな。
原作では、より『伏』というものが深く描かれていて、タイトルにあるとおりその生き様が非常に興味深い。人間の敵なのだけれど、狩るべき獣ではあるのだけれど、その出自と生き様が魅力的な描かれ方をしていますな。また、伏という存在が何かのメタファととれなくもなくて。ふむ、たまにはこういうのもいいですな。
てなところで次は『変態王子と笑わない猫。4』です。