初野晴・著、角川文庫。
4月14日(木)読了。

東海大会が終わり、悔しさとこれからへの希望を胸にした清水南高校吹奏楽部。
コンクールから解放され、文化祭へ向けて準備を進める吹奏楽部では、何かしら厳しい物言いで悶着を起こしながらも、芹澤さんが新しく仲間に加わっていた。
体育館での練習時、部長とまたいがみ合っているところに、謎のスナフキンが現れる。
その正体は、草壁先生の師匠の孫娘、山辺真琴で……

段々と仲間を増やしながら日常の謎と向き合っていく青春ミステリ第四弾。
今回は、草壁先生の過去に少し触れながらも、外側の視点から吹奏楽部の面々が描かれるのが新鮮でしたねぇ。その試みのお陰で、ミステリとしての仕掛けも幅が広がっていて、とても心地いい読後感でありました。また、これまでと相変わらず、重くデリケートな内容をサラッと書いてるのは見事です。無駄がないというか、上手く書かずに読ませるなぁ、と。

ともあれ、アニメでのビジュアルがとても素敵だった芹澤さんの暴走がとても楽しい。いいぞ、もっとやれ。

てなところで次は『中古でも恋がしたい!5』です。

千年ジュリエット (角川文庫)

初野 晴
出版社:角川書店
発売日: 2013-11-22