武田綾乃・著、アサダニッキ・イラスト、宝島社文庫。
6月16日(土)読了。

三年生が引退し、二年生の久美子達が中心となった体制が敷かれる北宇治高校吹奏楽部。
新たな試みとしてのアンサンブルコンテストへ向けての準備をする中。
引退する三年生達、これから最上級生となる二年生達の、それぞれの物語。

『リズと青い鳥』の原作となった二年生編の後日譚であり、今後描かれるであろう三年生編の前日譚。
色んなキャラのちょっとした内面が掘り下げられててよいですな。あすか先輩もちゃんと出てるし。なんだかんだで彼女も成長したというか、他人に目を向ける余裕が持てるようになったんだなぁ、とか。あの人事の絶妙さの裏話なんかもあるのも嬉しい。
優子部長率いる学年がなんだかんだ上手くいったのも、その人事の巧みさもあって。
だからこそ、次の久美子世代もなんだかんだやってけそうな雰囲気に。黄前相談所の布石は強い。
とまぁ、短編集で掘り下げられた物語を受けて、次の三年生が描かれるのを心待ちにする次第。
さぁ、夢とつばめの活躍はいかに?

てなところで次は『天才王子の赤字国家再生術~そうだ、売国しよう~』です。