城平京・著、片瀬茶柴・イラスト、講談社タイガ。 11月3日(水)読了。

一眼一足の知恵の神として、妖怪達の問題解決を使命と知る岩永琴子。
今回彼女の元にもたらされたのは、ある男の殺人容疑を晴らすこと。
依頼人はその男と親しい雪女。
事件当時彼女は男と共におり、アリバイは整理ついしているのだ。
だが、人の世の警察に、妖怪のアリバイ証言は通じない。
ゆえに、琴子になんとかして欲しいと言うことで……

琴子の為人を知るとギャグに思えるサブタイトルの短編集にしてシリーズ第四弾!
短編集ではありますが、どことなく繋がっているのがいいですな。
妖怪が絡む真相をはぐらかすための虚構の真相を用意するというコンセプトが、本当読んでて面白い。
特に最後の話はいいですねぇ。可憐にして苛烈、という琴子の評価は正にその通りですが、それでいて少しは優しさもあるように感じられなくもなく。
次を楽しみにしつつ、コミック版も読みたいけどもコミックスの原作としての書き下ろしというややこしい体裁なので先に小説読みたい思いもありどうしたものか悩ましい……

てなところで、次は『ゴブリンスレイヤー15』です。