山形石雄・著、前島重機・イラスト、集英社スーパーダッシュ文庫。
12月18日(日)、読了。
第4回スーパーダッシュ小説新人賞大賞受賞作。
いやぁ、看板は伊達ではないというか納得というか、非常に素敵なお華詩でした。
タイトルがそのまんまながら、それが端的に世界観を表現していて効果的ですね。それなりに複雑な世界観を登場人物の口をかりて若干強引な感は否めないモノの上手く読者に伝えているので自然と馴染むことが出来ました。

殺伐とした陰惨なで残酷な陰謀と、美しい収束を迎える人間爆弾の純粋な恋物語。

<<人間の記憶が『本』として追体験できる>>という世界観を利用した構成が絶妙で、感動的でした。こういう恋愛譚は新鮮ですねぇ。

さて、これで51冊。あと1冊で週刊ペースでの読了達成ですが、年末聖戦への往復の新幹線と列の中での時間を考えればもう少し行けそうです。そんな訳で次は私に大きな影響を与えた作家である清涼院流水氏の「とくまでやる」。因みに『お華詩』というのはこの人の作中で出てくる表現です(;^^)