清水マリコ・著、 toi8 ・イラスト、MF文庫J。
9月18日(月)読了。
前々から何よりも印象的なタイトルが気になっていたのですが、読んでみるとタイトルからは全く想像できない内容ながらタイトルの絶妙さが感じられる良作でした。
全体の構図は『バラバラにされて、色んな人の中に散らばってしまった劇脚本の物語を集める』というもの。物語のパーツは登場人物毎に別れて、その人物に通じるモノがある人物が持つことになるという仕組み。その、物語の役割と現実の人物の絡め方がよく出来ていました。
大まかな流れ自体はそんなに真新しいモノでは無いんですが、登場人物の配置や物語の内容が明かされていくカタルシス、そして、はっきり言ってバレバレだけれど温かい気持ちにさせてくれるラスト。どれもが心地よくて、非常に読後感が爽やかです。うん、いい御華詩を読んだなぁ、と。

さて、そんな気持ち良い作品の次は嘘つきつながりで『うそつき』です。