成田良悟・著、エナミカツミ・イラスト、電撃文庫。
10月16日(火)未明読了。
1934年完結編! 圧倒的なページ数に気圧されながらもどうにかこうにか読了しましたが、いやはや、よきエンターテイメントですなぁ。複雑な人間関係なんですが、上手いことギリギリのところで破綻させずに良好な関係を保っているというか、そういったバランス感覚は凄いと思います。

今回は、アルカトラズ刑務所とシカゴが同時並行で進みますが、その中核を為すのはとある人物達。この道具立ての使い方がパズルのようでトリッキーながらも話の構造を面白くしていますね。また、第一作のアンチテーゼ的意味もあるように思わないでもないです。

あとは、特徴的な話し方のキャラが多い傾向にありますが、慣れとは恐ろしいモノでそれが普通と思えるようになってきました。なんか、会話の感覚が狂いそうです。特に、グラハムとシャフトの漫才が心地いいですねぇ。

そんなこんなで大きな事件が終わったところで1930年も半ばに到達。次には何が起こるのか? それはまだ出てないのでようやくリアルタイムに楽しめるところまで追いつけたということですね。

とはいえ、過去と21世紀編の既刊が2冊あるのでこの勢いで進めますということで次は『バッカーノ! 1705 The Ironic Light Orchestra 』です。