日日日、田口仙年堂、佐々原史緒、櫂末高彰、佐藤了・著、x6suke、日向悠二、カヅキレン、甘福あまね、石田あきら・イラスト、ファミ通文庫。

決意を秘めた一人の少女が超常現象対策局を訪れていた。
地元で起こった子供の失踪事件を解決するため、祖母から聞いた”正義の味方”に助けを求めるために。
かつて、御色町の平和を守ていた存在がそこには居るというのだ。
だがそれは、”正義の味方”の実在を確認するためでもあって……
~『狂乱!ガーゴイル日記2054』~

これは、ファミ通文庫のお祭り企画。『狂乱家族日記』と別作品をクロスオーバーさせるという試みです。まぁ、コラボ相手の作品はどれも読んだことが無かったんですが、それでも楽しめる内容でした。各作者とも、あの手この手で自作の世界に『狂乱家族日記』の登場人物を組み込んでいて、その辺りの手法も面白かったです。いや、約一名、そんなこと全く考えずにそのまんま取り込んじゃった人も居ましたが(;^^)

てなところで、後は個別にさらっと。上記の手法は出来る限りネタバレさせずという縛りを組み込みつつ。

『狂乱!ガーゴイル日記2054』(日日日)

日日日が描く『狂乱家族日記』と『吉永さん家のガーゴイル』とのコラボ。
味のある一人称と、最後の着地点が日日日らしいですねぇ。
若き日のあの人達も出てたり、ファンサービス的な向きも…… 多分あったと思います。

『御色町狂乱捕物日記』(田口仙年堂)

田口仙年堂が描く『吉永さん家のガーゴイル』と『狂乱家族日記』とのコラボ。
吉永さん家のガーゴイルが守る御色町に何やらおかしなやつらがやってきて……

なんでしょう、狂乱家族も普通になじめそうな町なんですね、ここ。そして、母は強し、というそんな御華詩。
吉永さん家ってどんな家なのか凄く気になります……

※『吉永さん家のガーゴイル』は未読です。

『狂乱スイート日記 世界で一番ふしぎな遭遇』(佐々原史緒)

佐々原史緒が描く『スイートホームスイート』と『狂乱家族日記』とのコラボ。
レーゲンシュヴァンツ共和国の領主の血を引く一彦の元に届いた拾得物は……

なるほど、『家族』というテーマが共通してるってことですな。その辺りの対比は非常に興味深いモノがありました。
また、ピコリーちゃんって…… ああ、こうやって登場してるんですね(;^^)

『スイートホームスイート』ってどんな話か気になってきました……

※同作者の『暴風ガールズファイト!』は1巻だけ読んでますが『スイートホームスイート』は未読です。

『狂乱すごろく階段日記』(櫂末高彰)

櫂末高彰が描く『学校の階段』と『狂乱家族日記』とのコラボ。
階段部の神庭幸宏は、とある日曜日にあり得ないモノに呼び止められて……

なんか、一番普通なところに来てる気がするんですが一番『狂乱家族日記』とノリが変わらない御華詩だった気がします。
それより、『学校の階段』ってこういう御華詩だったんですね。興味が出てきました……

※『学校の階段』は未読です。

『狂乱家族になってよネ!』(佐藤了)

佐藤了が描く『わたしの Knight になってよネ!』と『狂乱家族日記』とのコラボ。
佐倉恭子とちょっとした仲違いをした御影裕也の前に突如現れたのは……

これは中々よい感じのいいラブコメですね。凶華様と凰火の関係を上手く活かしていたと思います。あと、優歌の黒さと(;^^)
こういうノリは本家『狂乱家族日記』では中々描かれないところなので非常に楽しめました。

あと、裕也の立ち位置とか『わたしの Knight になってよネ!』がどんなものか気になります。

※『わたしの Knight になってよネ!』は未読です。

と、何か色々術中に嵌っている感もありますがこんなところで次は『とらドラ! 4』です。

コラボアンソロジー1 狂乱家族日記 (ファミ通文庫)

日日日、ほか
出版社:エンターブレイン
発売日: 2008-08-30