米澤穂信・著、角川文庫。
8月2日(木)読了。
古典部に入って日も浅い、ある雨の日。
里志からもたらされて話題にちょっとした危機感を持つ奉太郎。
そこに現れる千反田える。
やるべきことなら手短に。
そうして奉太郎は予想される厄介毎に対して先手を打つのだが……
一年間を鏤めた短編集、でありますな。こういう構成であることでここまでの話の流れの中にあってその先へと繋がる奉太郎の心の動きが見えて、中々に楽しい趣向ですな。日常の謎を通して、少しずつ変化していく奉太郎がそれを自覚していく過程、とでもいいましょうか。うん、これはいい。
てな訳で次も引き続いて『ふたりの距離の概算』です。