森田季節・著、光姫満太郎・イラスト、GA文庫。
4月29日(金)読了。

戦国シミュレーションゲームをプレイしていた真田勇十は、突如ゲームから現れた「手」に導かれて、気がつくと戦国の世にいた。
だが、それはタイムスリップとは、ちょっと違っていた。
目の前にいたのは、なんとなく伊達政宗だとは解る。
だが、美少女なのだ。
それだけではなく、人間でさえなく、エルフだというのだ。
どうやらこの世界は、戦国大名が様々な亜人である世界のようで……

タイトルから出落ちっぽい感じではありますが、偽りのない御華詩。
伊達政宗がエルフであるだけでなく、信長がサタンだったり佐竹がアルラウネだったり北条がサキュバスだったり蘆名がドワーフだったりするだけで、史実っぽいことをする物語。まぁ、歴史物をラノベでやるために色々ラッピングした体でもあるので、どことなくその在り方に『のうりん』に通じるものがあるようなないような。
燭台切りとかの刀剣も、黒川城などの城郭も擬人化されているこのご時世なので、これはこれで馴染みがあるのかもしれません。黒川城はめがねっ娘ですからね。会津若松城になんてしません。

閑話休題。

他は、『切腹』という単語がやたら出てくるんですが、あなたを見かけた京の町♪ と歌い出しそうになるのは時代が違う。

ともあれ、伊達政宗が天下統一へ向かうという歴史の if ものでもあるので、どういう風になるのかは楽しみにしたいと思います。

てなところで次は『落第騎士の英雄譚《キャバルリィ》10』です。

伊達エルフ政宗 (GA文庫)

森田 季節
出版社:SBクリエイティブ
発売日: 2016-04-14