榊一郎・著、ニリツ・イラスト、富士見ファンタジア文庫。
3月25日(日)読了。

罪を負って棄界《ゲヘナ》へ送られたイオリ・ウィンウッド。
決して戻れぬはずの棄界《ゲヘナ》で、しかし彼は密命を負っていた。
偶然出会って助けられた棄界人《ゲヘナント》の少女、タビタと共に使命を果たすべく動き出すのだが……

尻尾など獣的な要素のある棄界人《ゲヘナント》を登場させつつも、ケモノは誰のこと? 誰もがケモノ? というような感じの御華詩。
タイトルにあるように、各々の『生きる』ということの意味をとうような物語、ですかねぇ。
生を描くためには死が描かれるわけで、比較的容赦ないハードな部分もありますな。
また、別の側面から読むと、作者の方法論が綺麗に提示されていて物語の構造を読み解くテキストとして役立つという側面もあるように思います。

てなところで次は『タタの魔法使い』です。

誰が為にケモノは生きたいといった (富士見ファンタジア文庫)

榊 一郎
出版社:KADOKAWA / 富士見書房
発売日: 2018-02-20